SNSを活用したマーケティング事例を分析してみた10選

どうも、業務でマーケティング事例をガツガツ調べまくっているガツザワです。
昨今、見込み客を集めるためには、いかにSNSを活用していくかということに、企業のマーケティング担当者たちは日々試行錯誤していると思います。
ニシザワが気になったSNSを用いたマーケティング事例を紹介したい。

1選:ビオステリアビシバシ(Facebook)

ビオステリアビシバシ(Facebook)

http://biosteriabisibasi.favy.jp/

Facebookのプロモーション1年で繁盛店に。

イタリアンレストランの「ビオステリアビシバシ」の立地は、メインストリートには面しておらず、商業的に不利な立地であった。

そこで、集客をするために、Facebookで3つの施策「1日1回はアップ」「時々スタッフの顔を出す」「店のFacebookページだけでなく、個人のFacebookの両方で発信」を行った。結果、プロモーション開始から3か月目から成果が出始めました。
クチコミで飛躍的に友達間に広がり、Facebookに「美味しそう」「行ってみたい」などの書き込みが増えはじめました。

現在は新規で来店する人のほとんどがFacebookを見て来店している。 Facebook上で満席のお知らせも多く予約が絶えない。

不利な立地であっても、Facebook上で行ってみたいと思わせる投稿がミソ。
3ヶ月で成果が出始めたらしいが比較的、速いほうじゃないかな。
料理の食材を載せたり、スタッフの顔を載せたりユーザーが見たい潜在的なニーズを探し出せたのが成功した要因だと思う。

参考資料

2選:農園カフェ 農工房 長者(LINE@)

農園カフェ 農工房 長者(LINE@)

http://blog.lineat.jp/archives/47419132.html

割引に頼らずリピーターを増加させる方法。

「農園カフェ 長者」は富山県砺波市で農家が始めたカフェ。農家自身が育てた旬の食材を使いコシヒカリお団子・季節のパフェ・お餅などを提供している。

立地条件において不利な状況にあっても、何とかお客さまを増やしていけないかと模索しているところ、普段から使っているLINEを利用してお客さまにメッセージを配信できる、という点に可能性を感じLINE@を導入した。

毎年人気の夏期限定の「桃パフェ」は、天候や桃の収穫の時期によって「桃パフェ」を開始する日が決まり、その情報をLINEで配信している。

LINE@のお友だちだけがいち早く情報を知らない方よりも早く食べられて、長時間並ばなくて良かったと仰って頂いた。
このLINE見ているよとお声がけいただけることも多くなり、リピーターが増えているという手応えも実感している。

クーポンとかで料金を値下げすることは簡単だけど結局、競合他社との価格勝負で疲弊してしまう。
ここではLINE@の友だち限定の情報をながすことで特別感を訴求している。そうすることで、ユーザーの優越感を刺激させることができる。

優越感がユーザーの満足度につながった結果、リピーターが増えた要因だと思う。

そもそも、「桃パフェ」という魅力的な商品かあってこその使えるマーケティング施策だと思う。あー食べたいー。

参考資料

3選:BOS Ice Tea(Twitter)

BOS Ice Tea(Twitter)

http://markezine.jp/article/detail/15927

非日常の体験を体感させるマーケティング。

南アフリカのアイスティーブランド「BOS」が実施した、自販機を使ったユニークなサンプリングキャンペーン。
同社が設置した自販機の前で、ユーザーが「@bos」宛にハッシュタグ「#BOSTWEET4T」をつけてツイートすることで、新商品のドリンクが目の前の自販機から落ちてくるという仕掛け。

これと同じことを渋谷でやってみたら、注目されるし、ニュースメディアでも取り上げられると思うので、是非やってくれる企業があったらおもしろいなと思う。

ただサンプルを配るんじゃなくて、自動販売機から無料で商品が出てくるというありそうでない非日常な体験に人は食らいつくので、色々なパターンが考えられそう。
ポンジュースが蛇口から出てくるという松山空港で行っているキャンペーンもそれにあたるんじゃないかな。

参考資料

4選:BuzzFeed(Pinterest)

BuzzFeed(Pinterest)

https://business.pinterest.com/ja/success-stories/buzzfeed

PinterestがSNSの中で 2 番目に大きな参照元になった。

BuzzFeedのトラフィックが最初に急上昇したのは、2012年6月にDIYのプロジェクトに関する投稿を掲載した時。
それ以来、Pinterestからその投稿へのアクセスだけでも230万ビューを超え、BuzzFeedではさまざまなカテゴリの投稿にも力を入れてきた。

PinterestはBuzzFeedのSNSの中でも2番目に大きな参照元になっている。
それに、他のSNSに比べるとライフサイクルが長く、数か月前に公開した投稿へのトラフィックにも結びついています。実際、PinterestからBuzzFeedへのトラフィックのうち半数以上は、2ヶ月以上前の投稿にアクセスしています。

BuzzFeedでは、投稿の上にピンできる画像を1つ配置させることで、クリックスルーが増加することがわかりました。画像が縦長でインスピレーションあふれるものであればさらに効果的です。

また、美しい画像ではないものの、とても面白いものや便利なものを紹介するときは、わかりやすいピンの説明が重要であることにも気付きました。ポジティブな説明は検索しやすいために、リピン数やクリック数が伸びます。

ピンされやすいような、画像を徹底的に分析して工夫して投稿している。
Pinterestのシェアは、海外が多いので国内で同じ施策をしても参照元が2番目になるようなことはないけど、とても参考になる事例だと思う。

全アクティビティの94%は女性とのことで、まずは女性向けコンテツにPinterestを導入して反応を見てみるのがいいかも。

参考資料

5選:ドミノ・ピザ(LINE公式)

ドミノ・ピザ(LINE公式)

http://www.dominos.jp/line/

LINEを使ってピザが注文できる。

昨年9月にLINEからピザの注文ができるサービス「ドミノ簡単注文」を開始。
ピザの種類やサイズの選択はもちろん、配達場所や配達希望時間帯の指定、そして支払いなどもLINEらしい対話スタイルで完了する仕組みとすることで、消費者により気軽にピザを注文してもらうことを狙った。

その成果は上々で、開始4カ月でLINE経由の売り上げは1億円を突破。現在、同社の宅配ピザは、電話注文とオンライン注文の比がほぼ五分五分。

LINEでピザを購入できるという新しい購買体験を提供できたことで、「第5回 ソーシャル活用売上ランキング」では1位になった。
この仕組みをデリバリー専門業者が使えば、ピザ以外にもカレー、寿司、丼ものなどもLINEで購入できる。是非、他のサービスでも展開してほしいものだ。

参考資料

6選:リクルート住まいカンパニー SUUMO(Instagram)

リクルート住まいカンパニー SUUMO(Instagram)

https://www.instagram.com/suumo_official/

Instagramっぽさを演出した動画広告。

Instagramが若年層の女性の方々を中心に活発に利用されている認識は持っており、施策の狙いも若年層の方々にSUUMOのブランドを意識していただくために、動画広告にトライしてみた。

Instagramを通して住人の個性が反映された部屋を紹介する施策をしました。
動画内の部屋は広告用に作り込まれた架空のものです。一方、通常投稿は広告で使用した部屋以外にも、一般の方が実際に住んでいる様々な「好き」が詰まったリアルな部屋をアップした。

このようなキャンペーンに共通した視点として、どれだけの数の方々に届いたかという「リーチ数」と、届いた方がどう変わったかという「態度変容」があると思います。

態度変容の効果について、広告接触者と非接触者の差を見たところ、接触者は広告想起が44ポイント上昇していました。ブランド認知度については、クリエイティブによって差がありますが、6ポイントの向上がみられました。

TwitterやFacebookでもそうだが、タイムライン上に広告が挟まれると自分と興味のないものを目にすると拒否反応が出てしまうもの。
そこの心理的なハードルを下げるために、登場する部屋にリアリティを持たせたInstagramっぽさを意識したところが良かったと思う。

なんでも、流行りに流されてInstagramを使うのではなくて、Instagramユーザーの特性に合わせた表現・演出を提供していったことが成功要因だったのだろう。

参考資料

7選:Imka劇場(Instagram)

Imka劇場(Instagram)

https://www.instagram.com/teatr_imka/

Instagramで観劇体験を提供。

ポーランドの都市ワルシャワにはある劇場「Imka劇場」が行ったInstagramでの施策
舞台の見え方がわかる写真を載せるだけでなく、278席それぞれの視界から、278通りの15秒間の寸劇を撮影した動画も公開。

さらに、「LikeAndBuy.it」アプリと提携。気に入った座席をその場で購入できるようにしました。その結果、見事に座席購入率はアップしたそうです。

座席からの視界を確認できるだけでなく、座席からバーチャルな舞台を観劇でき、気に入れば即購入できる本取り組みは、演劇ファンだけでなく、批評家や多くのメディアの注目を集めることに成功しました。キャンペーン開始後、発売された演劇のチケットは一瞬で完売したといいます。

バーチャルな観劇体験を提供することで、チケット予約率・劇場来場率向上につなげた秀逸なInstagramキャンペーンのひとつ。

演劇や映画のチケット購入時、座る位置によってどのように舞台やスクリーンが見えるか非常に気になるところを解決出来ているんじゃないかな。
チケット購入時のユーザーのインサイトを捉えた素晴らしい施策だと思う、個人的にはね。

参考資料

8選:ISAK [International School of Asia, Karuizawa](Facebook)

ISAK [International School of Asia, Karuizawa](Facebook)

https://www.facebook.com/ISAK.jp/

Facebookでコミュニケーションが上手く取れている。

インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢は、2014年8月に長野県で開校する全寮制高校。

初めての生徒募集にあたり、全生徒の7割を占める留学生を、海外の口コミや学校関係者のネットワークが及ばない層からも獲得したいと考えていました。学校の歴史を創る一期生にふさわしい、教育理念にも共感する優秀な子供たちにリーチし、「目標応募者数(定員の4倍)の10%をFacebook経由で獲得する」ことを目指して、Facebook投稿や広告を展開しました。

Facebook広告では、海外に向けた生徒募集のキャンペーンを約1カ月半実施。ターゲットは、東南アジア在住の「保護者(38〜55歳、英語ユーザー、大学卒業者、既婚または結婚ステータス不明)」と「中学生(13〜16歳、英語ユーザー)」の二つに絞りました。
広告で初めてISAKを知った人でも「入学応募」というアクションがとりやすいよう、広告テキスト上部に応募ページへのリンクを設置しました。

・Facebook経由で獲得したのは全入学応募者の22%、合格者の20%。
・Facebook広告出稿後、公式サイトのページビューが51%増加。海外からのサイト訪問は、全体の3割程度から8割以上に増加。

世界でシェアNo.1で英語圏の強いFacebookとインターナショナルスクールとの相性が良いSNSを使っていることが一つの成功の原因だといえる。

Facebookページの投稿を見ると、投稿の頻度が高い。かつ投稿の写真のメインが生徒たちの顔になっていることが分かる。
また、コメント欄を通じて質問などに即対応し、ユーザーと直接コミュニケーションをとって信頼関係を構築できたことも、大きな成功要因であると述べている。

学校法人としては、一つの投稿の「いいね」が200~300はあり、ユーザーに支持されていると分かる。

参考資料

9選:ハーゲンダッツ(Twitter)

ハーゲンダッツ(Twitter)

https://twitter.com/haagen_dazs_jp?lang=ja

キャンペーン参加の敷居が低いTwitter施策。

消費者間での話題の拡散につなげたハーゲンダッツのTwitterキャンペーン。

従来は一部の商品にとどまっていたTwitter連動のプレゼントキャンペーンを2015年は全商品に拡大するとともに、キャンペーンの設計を簡素化。

公式アカウントをフォローし、キャンペーンのツイートをリツイートするだけで、当選した人は同じ商品が100個もらえるといった極端な内容にすることで話題喚起を狙いました。キャンペーン情報は毎回1万以上リツイートされ、多い時にはツイートの表示回数が1000万を超えるほど情報が拡散し、商品の購入につながりました。

他の企業でもみかけるようになったTwitterのキャンペーン施策。
企業アカウントをフォローしてキャンペーンツイートをリツイートするだけで応募完了。

こんな簡単なキャンペーン施策って他のツールではないんじゃないかな。
しかも、当選商品がハーゲンダッツ100個というインパクトがありすぎる。このキャンペーン賞品のボリューム感がバズってツイート表示回数1000万超えた要因になっていると思う。

実際、当選した人ってどうやって100個消費したんでしょ!?

参考資料

10選:BILLA(Facebook)

BILLA(Facebook)

https://www.facebook.com/BillaBulgaria/

「いいね!」を押さずにはいられない仕掛け。

運用しているFacebookページを、上手く販売促進につなげられていないことが課題だったBILLA。そこで同社が打ち出したのが、ソーシャルカタログというアイディアです。

通常よくあるオンラインカタログと異なるのは、ここに掲載されている商品には、「いいね!」がつけられるようになっていて、その数が多ければ多いほど割引率が上がっていくという仕掛けが施されている点。

このプロモーションの結果、Facebookのエンゲージメント率は2,200%も上昇し、最大の競争相手のページと比べてシェア数は7倍を達成。そしてカタログに掲載した商品の売り上げは250%の伸びを見せたそうです。

ルーマニアの大手スーパーマーケット・BILLAを行ったFacebookでのマーケティング施策。

「いいね!」によって商品の割引率が上がるこの仕掛けは、割引率の決定権がユーザーにあるところ。ズーパーで生鮮食品の割引シールを貼ってくれってお願いするような感じですかね?

ユーザーを巻き込んだ体験型の割引プロモーション。絶対に「いいね!」を押してしまう仕掛けが素敵です。

世界中の優れたマーケティング活動に対して授与される『エフィー賞』の銅賞を受賞したみたいですね。
国内でもやってくれるお店あるといいなー。

参考資料

まとめ.ターゲットにマッチしたSNSを選択する

ざっと、マーケティングの事例を探して分析してみて凄く大事なことに気づかされた。

それは、「ターゲットの属性を考えてSNSを選択する」こと。

流行ってるSNSを使えばなんとかなるでしょ?
競合他社が運用しているから、ウチでもやろう?
という考えから始めると結果が出ずに終わってしまうケースがほとんどだろう。

まず、ターゲットとなる層の年齢層は掴んだ方が良いだろう。
と、参考になるデータがありますので確認してみたらと良いだろう。

SNSの利用率

総務省|平成27年版 情報通信白書|SNSの利用率

やっぱり、LINE強し!!
いまのところSNSが出揃った感がありますが、各SNSの新機能が加わることで出来るマーケティング施策が増えてくることに期待したい。

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