Webマーケティングでユーザビリティ、アクセシビリティの次に語られるのはホスピタリティだと思う話
どうも、 先日「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」に家族で泊まってあまりのホスピタリティに感銘を受けてしまったホスピタリザワです。
国内外のホテルや旅館に泊まったことはあるが、今回のリゾナーレ八ヶ岳ほどもう一度宿泊に行きたいなと思ったことはありませんでした。
なぜ、もう一度宿泊したいなと思ったのか、それは、ホスピタリティにありました。今回はそんなWebにからめてホスピタリティについて語ってみたい。
星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳で学んだホスピタリティ
冒頭でも述べたが、家族で「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」に泊まりに行ってみて完全に魅了されてしまいました。
すでにご存知と思いますが「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」は株式会社星野リゾートが運営する宿泊施設の一つ。星野リゾートは倒産したり赤字経営のホテルや旅館を再生させて立ち直していく経営手腕が各メディアで取り上げられている。
星野リゾートでは、会社の経営理念を「ホスピタリティ・イノベーター」と掲げており従業員に裁量権を与えて自分で考えて動くような働きを行っている。
その中で自分が受けたホスピタリティやサービスについて下記にまとめてみる。
ここで考えるホスピタリティとは「思いやり」「心からのおもてなし」としています。
- 室内プールに備え付けバスタオルがある。
- 水着の脱水機の隣にビニール袋がある。
- フロントに備品を頼む際に受け取りか部屋までの持参を選択できる。
- 朝食時に順番待ちをしている部屋にドリンクサービスがある。
- スキーウェアに着替える時に服を入れる袋が更衣室にあり保管する棚に入れられる。
こんな感じ。
自分自身、他の人と比べると旅行に行った回数は多くはないと思うが国内外の宿泊施設の中で、ここまで細かいところまで配慮された体験はありませんでした。
こういう小さなサービスの積み重ねが大きな満足度につながってるくることを体験として改めて学ぶことができた。
ユーザビリティ、アクセシビリティの次に語られるのはホスピタリティと考える理由
今現在Webデザインでユーザー目線に立った指標としてユーザビリティやアクセシビリティなどがある。
ざっくり簡単にいうとユーティリティは「使いやすさ」、アクセシビリティは「高齢の方や障害を持つ方などを含む、できるかぎり多くの人々が使えるかどうか」と両方共ユーザーの満足度を上げる考え方なのであるが、これに加えてWeb業界でホスピタリティが語られても良いと考えている。
理由は3つあると考えている。
- ユーザビリティやアクセシビリティの技術的部分が先行していてユーザーの目線になりにくい
- ユーザビリティやアクセシビリティではコンテンツの中身について語られていない
- 人工知能が身近になった、今後もっとなっていく
ひとつずつ解説してみたいと思う。
1.ユーザビリティやアクセシビリティの技術的部分が先行していてユーザーの目線になりにくい
ユーザビリティやアクセシビリティは一応ユーザーが使いやすい、わかりやすくするという視点から考えられている。
例えばカラーコントラストの基準の数値は4.5:1〜7:1が標準の読みやすさとか行の高さは文字の1.5倍が良いとかテクニック論が終始してしまい、なかなかユーザーの目線になりにくいと感じている。
ユーザビリティやアクセシビリティで技術的解説はもちろん必要だが、その根本であるユーザーの心の部分にフォーカスした学問があってもよくないかなと思っている。
その中でホスピタリティといった観光業、サービス業で用いられているノウハウがWebサイトでも必要になってくると考えている。
2.ユーザビリティやアクセシビリティではコンテンツの中身について語られていない
前述してようにユーザビリティやアクセシビリティはカラーコントラストの基準のいくらだとか、行の高さは文字の何倍だとか見た目、装飾部分を指していることが多いが、コンテンツまで言及していないと感じている。
ここにホスピタリティ(=おもてなし)のある文章、サイトに来たキーワードや遷移元ページから遷移してきたユーザーにあった文章の書き方とかできたらステキじゃないかと思う。
3.人工知能が身近になった、今後もっとなっていく
Webの特性上ターゲット設定はあったとしてもどうしてもひとりひとりにあったコンテツが違ってくる。
最新技術の人工知能によって今後一人ひとりのカスタマイズされたWebサイトになるんじゃないかなと予測している。
すでに、Googleでは検索結果順位を決めるためのシステムにランクブレインという人工知能を導入している。
ランクブレインによって未知の検索クエリ、あいまいな検索クエリに対して検索結果を表示する際に役立っている。
これはまだ検索エンジンでの導入になっているが、Webサイトにも人工知能が簡単かつ手軽に導入されるようになったとしたら、サイト内での探しているページがわかる。また商品のサポートページなどで、人工知能とチャットで会話することにより「オーダーメイドの接客」が可能になると考えている。
Webサイトにおいてのホスピタリティとは
Webサイトに特化したホスピタリティ論が講じられても良いなと思うので、まず自分が先にWebサイトにおいてのホスピタリティについて考えを述べてみたいと思う。
サイトとお問い合わせの連携がもっと円滑になれば
最近経験して思っていることなんだけども使っている家電が不具合で故障かなと思ってプロダクトサイトからサポート電話でお問い合わせと考えたのですがサポートサイトからサポートの電話番号が見つけづらかったことがあった。
こんなサイトあるのかよ!と驚いたが、以前担当した案件でお問い合わせ電話を担当するスタッフが足りてないのでお問い合わせ番号を小さく表記してくれってことで対応したっけ。。。
その企業にお問い合わせの電話をしたい時って、今すぐ解決したい!余計な時間を使いたくない!と思ってるものなので、すぐ電話番号が見つからないと困る。
また、電話番号が見つかって電話しても各担当窓口へのアナウンスがあるのがほとんどだと思うが、そこで担当窓口への短縮ボタンの説明がまた面倒くさい。説明を受ける時間ももったいないのでサイトであらかじめ担当窓口への短縮ボタンがわかっていればとても助かると思う。
サイトと企業へのお問い合わせの連携がもっとスムーズになる仕組みが多くのサポートサイトに導入されてばいいなと思う。
人工知能(AI)の機能を組み込む
前述したことと重複しますが人工知能(AI)の機能を搭載したお問い合わせチャットが必要と思う。
今現在、人工知能(AI)を導入したお問い合わせチャットはいくつかあり、使ってみるとまだまだ満足のいくものになっていないと感じてしまう。
いくつかお問い合わせチャットを搭載しているサイトを訪問して試してみたけどおっ!すごいって思うものがなかった。(あったら教えてください~)
こちらの要望にしっかり返せてないなと感じてしまので今後のバージョンアップに期待したい。
ちなみにDELLのサイトのお問い合わせチャットは人とのやり取りなので、おもてなし感が伝わりとても気持ちの良い体験ができる。それを同じレベルをいずれ人工知能が追いついていくのではないかな。
まとめ.体験しないと分からない
旅行から帰ってきてここ数日ホスピタリティについて考えることが多くなった。
Webサイトの作り手としてユーザーに対してどのように思いやりやおもてなしを提供できるのかどうかということを考えている。
ホスピタリティという言葉を知っていてもここまで考えたことはなかったけど、体験することで初めてホスピタリティについて感じることができた。
体験しないとわからないことってたくさんあるが、よく高い金額を払ってまで料理やサービスを受けろと言われていて、まさにそれだと思う。
ホスピタリティで受けた気持ちいい記憶がブランディングになっていくことから星野リゾートがここまで成長できた戦略と理解できる。
ユーザーにとってWebサイトで気持ち良い体験が作れるような仕掛けを考えていきたいですねー。
まずは、もう一度星野リゾートでホスピタリティを受けに行こうかね。